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そうだ!法隆寺に行こう~!

一ヶ月ぶりの更新となりました。皆様お変わりございませんか?

サラ君(11月14日没)に温かいコメントをありがとうございました。サラが亡くなって一ヶ月が過ぎましたが、猫部屋でサラの姿をいまだに探してしまいます。慣れるまでもう少し時間がかかるのかもしれませんね。

サラが亡くなった翌日、動物霊園に連絡をしたのですが、その際に犬か猫かと聞かれ「犬です。」と無意識に答えていたようなんです。
途中で間違いに気づき事なきを得た(犬と猫では料金が違う)のですが、自分の頭が少し変になっているという自覚がありました。

法隆寺・石碑(平山郁夫筆)翌11月16日。
夫は長期出張でいない→ひとりであれこれ考え込んでいるとますます頭がおかしくなってくる→外は気持ちの良い青空が広がっている。

そうだ!法隆寺に行こう~!

ということで( ̄∀ ̄*)急に思い立ち、正午ちょうどにカメラ片手に家を出た。

実は、今年のゴールデンウィークにも姉と二人で奈良に観光に行ったのですが、最初に行った法隆寺夢殿の本尊、救世観音立像にいたく感動し、心が晴れたという出来事があったんです。直前に、ガイドブックに載っていた「古民家カフェ」とやらですごく嫌な思いをしたので、その反動で目の前がパーッと明るくなったような気がしました。
救世観音のアルカイック・スマイルをもう一度見れば、今回も何かが変わるのでは?と、思い切って出発しました。出不精の私にしたら大冒険だぞ。

JR大阪駅からJR法隆寺駅まで、大和路快速で38分(640円)とあっという間に到着します。まぁ・・・私の家から大阪駅まで1時間あまりかかるんですがね( ̄∀ ̄*)

法隆寺駅から法隆寺前まではバス(駅南口)が出ています。乗車時間は10分程度、料金は190円です。
徒歩でも行けますが20分ほどかかります。駅前にレンタサイクルのお店(コーヒーショップ・ゲーブルさん)もあり、手荷物を預けることも出来ますよ。
法隆寺の広い敷地内を歩くのですから、体力温存のためにバスで向かいました。

法隆寺到着!

法隆寺・南大門◆法隆寺総門・南大門(国宝)◆

午後2時ごろに法隆寺に到着。バス停近くで昼食にそばを食べ、南大門に向かいました。古民家カフェには行かねぇぜ!

今回は救世観音立像が訪問の第一の目的でしたが、もうひとつ一眼カメラ(懸賞で当たったのだ)の練習という目的もありました。
連休に来た時は曇り空だったことと、まだカメラの使い方が分からなかったこともあり、納得のいくものが全然撮れなかったんです。
青空のおかげで少しはうまく撮れたと思うのですが・・・いかがでしょう?

中門は工事中

法隆寺・中門(工事中) ◆法隆寺・中門(国宝)◆

南大門をまっすぐ進むと中門が見えてきます・・・のはずですが、残念なことに現在は工事中で見ることは出来ません。連休中も工事中だったのですが、はて?いつまで工事中なのかと調べてみたら、すべての工事が完了するのは平成30年度!!!げげげっ。

中門の左右には、日本最古の金剛力士像が立っているということです。完成が待ち遠しいですね。

法隆寺ホームページの掲示板に中門の工事についての記載がありました。
法隆寺掲示板はこちらです。

工事中の中門のあたりで撮影していたら、作務衣を来た係員(お寺の方かボランティア方は不明)が近寄って来ました。

「ひとりで来てるの?可哀そうに 写真撮ってあげるよ~。」
と明るく話しかけられました。可哀そうに見えたのか・・・。
人の温かさが身に染みて胸が熱くなりました。
今回、数百枚を撮影した中で、私が写っている唯一の写真です。

 

西院伽藍(さいいんがらん)

中門を左に進むと拝観入り口があります。
拝観料は、西院伽藍・大宝蔵院百済観音堂・夢殿」共通券1500円(大人)です。夢殿のみの拝観料は300円
五重塔、金堂、大講堂、廻廊(すべて国宝)など、世界最古の木造建造物が集まる定番の観光スポットです。

大宝蔵院(だいほうぞういん)

平成10年に建てられた百済観音堂(くだらかんのんどう)を中心とした大宝蔵院。
国宝中の国宝があっちにもこっちにも!まさに宝の蔵です。特に百済観音像の美しさと言ったらもう・・・スレンダーなそのお姿にしばし見とれて立ち尽くすことでしょう。
あちらこちらから「おぉ~ほぉ~」というため息が聞こえてきますよ( ̄∀ ̄*)

正岡子規の句碑

◆正岡子規句碑◆

聖霊院の向かいにある鏡池のほとりには正岡子規の句碑があります。
「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」
あまりにも有名な句ですよね。

下の画像では見づらいかと思いますが、
「法隆寺の茶店に憩いて 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 子規」と子規の筆跡のまま刻まれています。
目立たない場所にあるので、存在を知らないと通り過ぎてしまうかもしれません。

 

東院伽藍(とういんがらん)夢殿(ゆめどの)

◆法隆寺・東大門◆

東院伽藍へと続く道。奥に見えるのが東大門です。

奇跡的に誰も歩いていませんでした。ヤッタ~!
連休中は人・人・人でごった返していて、写真もうまく撮ることができませんでしたけど、今回はラッキーでした。

 

 

◆法隆寺・夢殿(国宝)◆

東院伽藍の中心がこちらの夢殿です。聖徳太子を偲んで天平10年(739年)に建てられました。八角形の形が美しいお堂(八角円堂)です。
この夢殿の本尊が、聖徳太子の等身像と伝えられる国宝・救世観音立像(ぐぜかんのんりゅうぞう)です。この像に会いに来たんですよね~。

秘仏である救世観音立像は、普段は扉が閉じられ見ることができませんが、年に2回、春と秋に開扉されます。ぎりぎり間に合いました!

※夢殿本尊特別開扉 春季:4月11日~5月18日 秋季:10月22日~11月22日

ワクワクしながら救世観音の扉に向かったところで事件は起きた。

平日だから空いていると思っていたら、複数の団体客が夢殿に押し寄せていたのです。
なんとか救世観音の前までたどり着いたものの、ツアコンの男性(以下:ツア男)が延々と扉の前に陣取り説明をしている。ツアー客もその場から動かない。救世観音が見えない。
後ろからも別のツアコンの女性(以下:ツア女)とツアー客が押し寄せる。身動きができない。
しびれを切らしたツアコン同士が言い争いになりました。

ツア女「扉の前で止まらないでください。」
ツア男「今、説明をしてるんだから。」
ツア女「見たら進んでくれないと~後ろが詰まっていますよ。」
ツア男「まだ説明が終わっていないんだから!」
ツア女「ここで説明をしないようにとお寺から言われてますよ!」

ここで扉の前のツアー客が動こうとする。ツア男も一旦動こうとするも・・・「いや、最後まで説明しますよ。」と開き直る。ツア女の顔が仁王像に変わった瞬間を私は見逃さなかった。
なんだかなぁ・・・せっかく救世観音を見に来たというのに。いったいここをどこだと思っているのか。聖徳太子の御前でこの人たちはもう。

和を以て貴しとなす(わをもってとおとしとなす)

聖徳太子が定めた憲法十七条・第一条をあなた方に捧げます。勉強し直せ。
ツアー客の隙間から何とか救世観音を見ることはできましたが、モヤモヤした気持ちのまま夢殿を離れました。

紅葉と法隆寺の鐘の音

ちょうど紅葉の時期と重なり、境内は見事に赤く染まっていました。紅葉ごしの五重塔が美しい。

紅葉を追いかけて歩いていたら、拝観コースからはずれた三経院(国宝)にたどり着きました。西院伽藍の廻廊を挟んで、東には聖霊院、西にこの三経院が建っています。建物もほぼ同じような形をしているんですね。

 

 

三経院まで近づくと、思いがけず3匹の猫ちゃんに出会いました。
法隆寺で猫に出会うなんてなんて!こんな嬉しいことはありません。

近づいても全然逃げないんですよ。人に慣れているようですね。可愛い~♪
国宝でも爪を研いでいるのかしらん?

 


猫を撮影しながら、看取ったばかりのサラの事を考えていた時のことでした。法隆寺の静かな鐘の音が聞えてきたのです。
ハッと息を飲みました。

時を知らせる鐘のはずですが、私にはサラを見送る鐘のような気がしてなりませんでした。
こんなにも心に響く鐘の音をこれまで聞いたことがありません。涙がポロポロこぼれて困りました。
周りに誰もいなくて良かったです。

救世観音も見れましたし、法隆寺の鐘の音も聞くことができましたし、今回思い切って法隆寺に来て本当に良かったです。

帰りに売店でお守りやらお札やら、秘仏のポストカードやら( ̄∀ ̄*)あれもこれも沢山買って帰路につきました。
奈良最高!法隆寺最高~!ひゃっほ~♪

夢の字が入った小さなお守り。伝えたいことが多すぎて長文になってしまいました。最後までお読みいただきありがとうございます。